よみがな　あり｜なし

２０１６年(ねん)１０月(がつ)６日(むいか)に行(い)ってきた旭山(あさひやま)動物(どうぶつ)園(えん)のレポートが全(ぜん)１２回(かい)のログをもって最終(さいしゅう)回(かい)を迎(むか)え、オリジナルの写真(しゃしん)や動画(どうが)データを整理(せいり)しようとしたら。

イボイノシシの写真(しゃしん)と動画(どうが)をご紹介(しょうかい)していないことに気(き)がつきました。
完全(かんぜん)に忘(わす)れてました。

はい、というわけでですね、旭山(あさひやま)動物(どうぶつ)園(えん)のレポート、正真正銘(しょうしんしょうめい)の最終(さいしゅう)回(かい)はイボイノシシです。

イボイノシシは、かば館(かん)の出口(でぐち)脇(わき)にある比較的(ひかくてき)小(ちい)さな檻(おり)におりまして。
「ぶふーん」とか鼻息(はないき)もさせずに静(しず)かにしていました。

でも、近(ちか)づいて見(み)るとその顔(かお)はかなりいかつくて、ファンタジーでいえばドワーフかトロールに出会(であ)ったかのような衝撃(しょうげき)を受(う)けました。
わたしは、ジブリアニメの「もののけ姫(ひめ)」のオッコトヌシを思(おも)い出(だ)しました。

「オッコトヌシ様(さま)だ！　小(ちい)さなオッコトヌシ様(さま)だ！」

心(こころ)のなかではそんなことを思(おも)いましたよ。

あと１２０年(ねん)ぐらい経(た)つとオッコトヌシ様(さま)になります（大嘘(おおうそ)）

正直(しょうじき)、面立(おもだ)ちが醜(みにく)いですよね。
どんなＤＮＡ進化(しんか)でこんな形状(けいじょう)をセレクトしてきたのか気(き)になります。

とはいえ、この形状(けいじょう)は強烈(きょうれつ)な個性(こせい)でもあります。
そして際(きわ)だった醜(みにく)さもひとまわりするとそれを愛嬌(あいきょう)として感(かん)じる人(ひと)もいるわけで。

ここまで強烈(きょうれつ)な形状(けいじょう)をしたこの小(ちい)さなオッコトヌシにも、そういった固定(こてい)ファンはきっと少(すく)なからず存在(そんざい)すると思(おも)います。

ミニ・オッコトヌシの横顔(よこがお)

このミニ・オッコトヌシには不思議(ふしぎ)なところがありました。

わたしがデジタル一眼(いちがん)を構(かま)えると、「いまここで撮(と)れ」と言(い)わんばかりにビタッと止(と)まるんです。シャッターを切(き)ると「よし撮(と)ったか」という感(かん)じで動(うご)きを再開(さいかい)。これを二(に)度(ど)ほど繰(く)り返(かえ)しました。だから撮(と)った写真(しゃしん)２枚(まい)ともピント合(あ)ってるでしょ。

撮(と)られ慣(な)れたグラビアモデルさんが、撮影(さつえい)しているときにポーズをして、シャッターが切(き)られたら、ちょっと動(うご)いてみて、撮(と)って欲(ほ)しいポーズでピタッと動(うご)きを止(と)めて……というのを繰(く)り返(かえ)すような、まさにそんな呼吸(こきゅう)だったんです。

このミニ・オッコトヌシ、ひょっとしたら心(こころ)はグラビアモデルなのかもしれない……ふとそんなことを思(おも)いました。

冗談(じょうだん)だと思(おも)いますよね。
動画(どうが)で見(み)れば、あながち的外(まとはず)れでもないかも…と思(おも)うはず。
それではご覧(らん)にいれましょう、ミニ・オッコトヌシ（イボイノシシ）をスマホで撮影(さつえい)した動画(どうが)です。

デジタル一眼(いちがん)からスマホに持(も)ち替(か)えた動画(どうが)撮影(さつえい)開始(かいし)直後(ちょくご)、スマホはまだ見慣(みな)れない道具(どうぐ)だったのかウロウロが止(と)まってませんけど、0:20あたりでどうやらわたしが撮影(さつえい)をしているようだと気(き)づいたのか、こちらに寄(よ)ってきます。そして0:40、体(からだ)を横(よこ)に向(む)けてまさにポーズをとってます。８秒(びょう)後(ご)の0:48、「シャッター音(おん)は聞(き)こえなかったけど、これだけポーズしたんだから撮(と)れただろう」と動(うご)きを再開(さいかい)します。動(うご)きはだいぶのっそりしてますけど、この動(うご)きは撮(と)られ慣(な)れている人(ひと)の模範(もはん)的(てき)な動(うご)きそのもの（笑(わら)）

カメラマンがあれこれ指示(しじ)をしなくてもモデルさんの側(がわ)から積極(せっきょく)的(てき)にポーズしてくれるのはシャッターチャンスも増(ふ)えるわけで、ありがたいことです。積極(せっきょく)的(てき)に呼吸(こきゅう)を合(あ)わせようとしてくれるというか、撮影(さつえい)のコミュニケーションが双方向(そうほうこう)になるというか。でも、これはモデルさんの側(がわ)にも撮(と)られるという経験(けいけん)がそれなりにないとなかなかできることではないと思(おも)います。

このミニ・オッコトヌシは老練(ろうれん)ともいえる余裕(よゆう)の動(うご)きで、こちらにシャッターチャンスをたっぷりくれました。わたしも落(お)ち着(つ)いてピントを合(あ)わせてシャッターを切(き)れたわけで、わたしが動物(どうぶつ)を相手(あいて)に撮影(さつえい)したというよりは、ミニ・オッコトヌシが人間(にんげん)を相手(あいて)に撮影(さつえい)させてやってるみたいな感覚(かんかく)でした。

心(こころ)はグラビアモデル、ミニ・オッコトヌシとの楽(たの)しい個人(こじん)撮影(さつえい)会(かい)（笑(わら)）でした。

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